管理牧師笹森司祭のメッセージ


                                       
           「キリストを信じる人の魂よ、安らかに行きなさい」               (祈祷書345ページ)   
                                         
                             仙台聖フランシス教会 管理牧師
                           東北教区 司祭 アタナシオ 笹森伸兒


                                           (聖フランシス教会 2014年6月号・月報) 
                                                      
                                                   
 私が司祭に按手されて以来退職した2004年までの46年間に、死に臨んでいる人のための嘆願をその枕頭で全うすることができたのは、たったの3人だけでした。世を去って逝く人のための嘆願が間に合わない場合、あるいは、診断をする医師団が、宗教的な行事のために場を造ってくれるどころか、邪魔に考える方の方が多いからです。
しかし私は、まだ意識がはっきりしているご病人のため、そうでなくても御家族の心の平安のために、死に臨んでいる人のための嘆願をその枕頭で行うこと、ことにその最後の言葉、『キリストを信じる人の魂よ、あなたを造られた全能の父なる神のみ名により、あなたを贖われたイエス・キリストのみ名により、あなたを清められた聖霊のみ名により、安らかに行きなさい。神があなたをパラダイスに伴い、安らかに憩わせてくださいますように。アーメン』を宣言して差し上げることが、どれほど大きな希望と力と慰めの基になるかと考えています。司祭がその場にいないときにはだれでもよいのです。私の死に際しては、少なくとも、友か家族のだれかが、枕頭の祈祷書を用いて言ってほしいのです。「キリストを信じる人の魂よ、安らかに行きなさい。」
5月になり、遅かった復活節もようやく半ばに達しようとしています。人は、だれでも死に、だれでも甦らされます。今、このときに、自らの死と甦りの平安について考えておくことは、とても大切なことだと思います。