管理牧師笹森司祭のメッセージ


                                       
             「恵みに満ちた御子は、ナザレにおいてこの世の家庭生活をともにされました」                                                                                                           (降誕後第2主日特祷)   
                                         
                             仙台聖フランシス教会 管理牧師
                           東北教区 司祭 アタナシオ 笹森伸兒


                                          (聖フランシス教会 2015年1月 月報) 
  


 今年の最初の日曜日1月4日は、降誕後第2主日です。降誕後第2主日には、私たちは聖家族を記念する習慣があります。聖家族を記念すると言うと、聖家族の聖画を引っ張りだして来てそれをみつめ、『今日は聖家族の祝日だ』と考えることではありません。
 聖餐式の感謝聖別の祈りの中に、「記念」という言葉があります。教会で記念と言うと、それは、思い出すとか、お祝いするとか言うだけではありません。実に不思議な言い方かも知れませんが、元の言葉のギリシヤ語では、記念という言葉には、再現するという意味が含まれているのです。

 主イエス様が食卓のパンを祝福し、「わたしの記念としてこのように行ないなさい」と言ってくださり、また、ワインを手に取って、「飲むたびにわたしの記念としてこのように行ないなさい」と私たちにくださるのは、2千年前に、主イエス様がこのようにしてパンとワインをくださったことを感謝して思い出すことではありません。主イエス様が聖別してくださるパンとワインを、主イエス様の御体と御血として私たちが食べ、飲み、自分の肉と血にしていただくことなのです。

 同じように、私たちが聖家族を記念するのは、私たちが自分の家族を主イエス様、聖マリヤ様、聖ヨセフ様の聖家族に学び、聖家族に倣えて、今を生きることが大事なのです。目に見えなくても、いつも私たちの食卓にいてくださる主イエス様と共に日々を過ごすことが聖家族を記念することです。

 御降誕と新年の御祝福が皆さんと共に常に豊かにありますように