管理牧師加藤主教のメッセージ


                  「だいじ(でァじ) に・東北」が始まります!
                                               
                             仙台聖フランシス教会 管理牧師
                           東北教区 主教 ヨハネ 加 藤 博 道



 「いっしょに歩こう!プロジェクト」は当初の予定通り、5月末、残務整理期間を含めて6月末に終了しました(釜石の支援センターのみ8月まで延長)。多くのスタッフ、ボランティアの方たちが本当によく活躍してくれました。とくに日本聖公会にはいろいろな多才で多彩な、素敵な若者たちがいるのだな〜感心させられた2年間でした。もちろんそれに呼応しながら、東北教区、とくに仙台の青年方が良い働きをしてくださったことも本当に嬉しいことです。感謝したいと思います。大きな災害の中ではありますが、今回蒔かれた種が、神様の恵みの中で大切に育まれていきますようにお祈りします。日本聖公会11教区がこんなに教区の壁を越えて働いたことも初めてのことでした。青葉静修館の利用等、聖フランシス教会、聖クリストファ幼稚園の方々に労苦をおかけした面もあり、お詫びと、また感謝を申し上げます。今後のことは改めて態勢を整え、ご相談していきたいと思います。
 言うまでもなく被災地の深刻な状況がなお続く中、「いっしょに歩こう!プロジェクト」の「パートU」として、新しい働きが始まります。「いっしょに歩こう!パートU」は大きく2つの面からなります。一つは日本聖公会の新しいプロジェクト「原発と放射能に関する特別問題プロジェクト」の立ち上げです。全国レベルでの原子力発電と放射能に関する調査研究と広報活動、そして東京電力福島第一原子力発電所の事故による被災者、避難者のための支援活動を含みます<これについては管区より改めてお知らせがあることと思います>。そしてもう一つが、東北教区の東日本大震災被災者支援室「だいじに・東北」の働きです。
 東北教区は、相馬郡新地における地域奉仕活動と磯山聖ヨハネ教会の再建を中心として、各教会・関係施設(幼稚園・保育園)の課題に添いながら、地道な働きを続けていきたいと思います。そして岩手県気仙地方の方言「ケセン語」の聖書訳を続けてこられた山浦玄嗣氏の訳から、「お互いに愛し合え」の愛し合え、「だいじに」「でァじに」(あるいは「でェずに」)をとって活動の名称とすることとしました。「大切に」「一歩一歩」「丁寧に」という響きを大事にしていきたいと考えています。
どうぞ、皆様のお祈りをお続けくださいますように、そして可能な仕方でご一緒に働いていくことが出来ますように、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

                                                     (聖フランシス教会7月号・月報 巻頭)
                             
                
                                          

                <日本聖公会東北教区主教。仙台聖フランシス教会管理牧師。加藤博道>