管理牧師加藤主教のメッセージ


             『小松島のヴィジョンとは!?』
                                         
                          仙台聖フランシス教会 管理牧師
                        東北教区 主教 ヨハネ 加 藤 博 道

すでにご承知のことと思いますが、9月12日(土)、主教座聖堂・仙台基督教会2階ビンステッド主教記念ホールにおいて、臨時の教区会が開催されました。台原と小松島にある教区の土地、施設、その地にある教会、幼稚園等の前向きな将来計画に向けて「小松島・台原プロジェクト」が提案、教区の不動産活用委員会、常置委員会の名で議案が出されたものです。議案の主旨は一言で言えば、「台原にあるナザレの家の建物の解体、土地の売却、その売却益をもって小松島地区の環境、施設を整えていくこと」です。

歴史のあるナザレの家について、決してはじめから売却ありきで安易に考えてきたわけではありません。
しかし、その他のいろいろな可能性を検討し、近隣との関係、将来的な可能性を考えあわせた上で、このような判断となりました。
教区会は臨時であったため、とくに信徒の代議員出席は教区会成立に必要な過半数ぎりぎりでした。
しかし集まった議員、代議員の議論の結果は、満場一致の可決となりました。
出席された他教会の代議員の中から、本当に信仰的で、この計画を支持する意見が出され、提案したわたしたち
(仙台聖フランシス教会は提案したプロジェクトの一員です)の方が、気持ちの引き締る思いをさせられました。
台原、小松島の地に変容貌修女会から始まり、青葉女学院の構想、ナザレ修女会の働き、そして今日の教会、
幼稚園へと続いてきたヴィジョンとは一体何だったでしょう?それは「祈りと幼児教育と地域への奉仕」であったと思います。
わたしたちは本当に真剣にそのことを思い巡らしながら、牧師館建築のことにしても、宣教的なヴィジョンを作っていかなければ、賛成してくださった議員、代議員に申し訳ないと思います。
まだ「ナザレの家」の土地が売れたわけではありません。
基本的な方向性が承認されたのであって、小松島におけるヴィジョン作りは、今始まったところなのです。

 
                                      (聖フランシス教会2015年10号・月報 巻頭)
                             
                
                                       


             <日本聖公会東北教区主教。仙台聖フランシス教会管理牧師。加藤博道>